| ジョン・ゴールドマン医師:イマチニブによる治療の発展は、本当に素晴らしいことです。10年前は、患者に提供できるものといえば、複雑なインターフェロンか、非常に危険な骨髄移植しかありませんでした。
そして、1988年に初めて実用化されたこの新しい薬は、期待の新薬として急速に普及しました。過去8年間に、たくさんの患者がイマチニブの使用によって非常に大きな利益を得ています。
アナウンサー:研究者らは、IRIS試験と呼ばれる研究を通じて、イマチニブ、別名グリベックを服用中の患者の経過を調べています。
ニール・シャー医師/医学博士:IRIS試験は、イマチニブの効果を評価し、従来の標準的な治療薬であるインターフェロンアルファプラスシラタビンと直接比較するためにデザインされています。
IRIS試験に参加した患者の長期的な追跡調査の結果、5年間の調査期間にわたり、患者の90%以上がCMLを克服して生存していることがわかっています。全体的な生存率が明らかに向上しています。
アナウンサー:患者の経過の追跡調査では、臨床研究者が血液学的、細胞遺伝学的、分子的寛解を観察します。
ニール・シャー医師/医学博士:CMLの慢性期には、血液学的完全寛解または血球数の正常化においてイマチニブが非常に効果的です。イマチニブで治療した患者の約98%で、白血球数が正常に戻ります。これは朗報ですが、イマチニブ治療で患者の全体的な生存率が向上するかどうかを判断するには、より深い寛解である細胞遺伝学的寛解がさらに重要です。
アナウンサー:5年間の追跡調査で、IRIS試験に参加した患者の87%が細胞遺伝学的完全寛解に達しました。つまり、細胞遺伝学的テストの結果、フィラデルフィア染色体の存在が検出されませんでした。
アナウンサー:研究データによると、細胞遺伝学的または分子的寛解に早期に達した患者は、CMLの慢性期にとどまり、CMLの進行を防げる可能性が高くなります。
ジョージ・コーテス医師:12ヶ月経った時点でいわゆる分子的大寛解に達した患者は、この異常遺伝子のコピー数が最も少ない患者です。このような患者は、病気の進行を防ぎながら生存できる可能性が非常に高いのです。全員が悪化せずに生存しています。
アナウンサー:イマチニブの副作用は一般的に軽く、医師らはこの薬を5年間使った経験から副作用の管理方法を体得しました。
ニール・シャー医師/医学博士:イマチニブ治療の副作用の管理方法のほとんどは、試行錯誤によって学んだものです。グレード1か2の発疹を起こす患者は、局所ステロイドか、時には短期の口径ステロイド投与で治療できます。水腫がひどい時は、利尿薬が効くこともあります。一定期間の投薬中止によって回復できることもありますが、イマチニブ治療を再開すると再び発症するのが普通です。筋痙攣では、燐の補充や、トニック水を飲む方法を勧める場合もあります。
アナウンサー:最近の研究では、少数の患者の心臓病発生が報告されています。
ジョン・ゴールドマン医師:心不全のすべての症例は、この薬の服用期間が比較的短い患者で発生したものです。服用期間が3年、4年、5年と長い患者では、心不全はまったく見られません。さらに、心不全を起こしたすべての患者は、薬剤と慢性骨髄性白血病のほかに、何らかの疾病素因を持っていました。現在の見解では、イマチニブによく反応する患者がこの薬をやめたり、減らしたり、過度に心配する必要はありません。
アナウンサー:治療期間中にイマチニブによく反応する患者では、治療への反応が低下する可能性も徐々に低下します。
ジョン・ゴールドマン医師:これまでの1年でイマチニブについて学んだ中でも特に興味深いのは、イマチニブによく反応した患者は、この薬に反応しなくなる可能性が年々低くなるということです。つまり、2年間服用した後にイマチニブに反応しなくなる患者の割合は、4年間服用した後に反応しなくなる患者に比べてわずかに大きいのです。
そのため、10年、20年にわたってイマチニブを服用し、その後もずっと白血病をコントロールしながら、問題なく治療を続けられる患者が大幅に増えると見込まれます。
ニール・シャー医師/医学博士:私自身が治療している患者のほとんどは、イマチニブへの反応があまりよくない方々です。5年後には患者の87%が細胞遺伝学的完全寛解に達したものの、約17%が初期反応を失ったか、CMLの次の病期に進行しました。
アナウンサー:このような患者の治療オプションには、イマチニブと同クラスの新薬もあります。
ウィリアム・G・ウィーダ医師/医学博士:耐性が発現した症例のほとんどで使えるオプションが、少なくとも2つあります。ダサチニブとニロチニブです。
アナウンサー:スプライセルとも呼ばれるダサチニブは、イマチニブに反応しなくなった患者やこの薬に耐えられなくなった患者のためにFDA(米国食品医薬品局)が認可した薬です。ニロチニブは臨床試験中です。
ウィリアム・G・ウィーダ医師/医学博士:最近の臨床試験の結果によると、耐性が発現した患者に効く可能性がある薬がほかにもあります。
ウィリアム・G・ウィーダ医師/医学博士:過去5年間で、CML患者を取り巻く状況が大きく変わりました。細胞の分子生物学の既存知識、ヒトゲノムプロジェクト、そして現在研究が進められている新分野を考えると、今後10年間で何が起こるのかまったく予想できません。医学と臨床研究に従事する人々にとって、希望に満ちた時期だと思います。
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