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CMLの基礎知識
アナウンサー:米国では、毎年約4,500人の人々がCML、つまり慢性脊髄性白血病と診断されます。また、2万人を超える人々がこの病気にかかっていると予想されます。この白血球のがんは、40歳以上の大人に発症するのが一般的です。

グウェン・ニコルズ医師:CMLの最も重要な原因は、転座と考えられています。これは、9番染色体と22番染色体の遺伝物質の一部が入れ替わる現象です。細胞分裂の途中でこの2つの染色体が交差し、分離して融合します。その過程で、これまで存在しなかった遺伝子が形成されます。

アナウンサー:この新しい遺伝子は2つの部分で構成され、BCR-ABLと呼ばれます。BCR-ABLは、チロシンキナーゼという種類の変異酵素または蛋白質を生成します。この変異キナーゼが生化学プロセスにシグナルを伝達すると、白血球が無制限に増殖します。

エリック・フェルドマン医師:これを情報伝達蛋白質と呼びます。細胞にシグナルを送って増殖させますが、これが常に「オン」になっていると、細胞が増殖を続けます。電気のスイッチを入れたまま、切れなくなるようなものです。

アナウンサー:CMLには3つの病期があります。

ウィリアム・G・ウィーダ医師/医学博士:慢性期はCMLがゆっくりと進行する病期で、細胞が分裂して増殖しますが、急激な変化はありません。時間の経過とともに病気が悪化すると、患者の体内の未成熟細胞の数が増え、フィラデルフィア染色体異常に加えて新たな染色体異常が発生するケースが多くなります。さらに、急性転化期に進行する可能性もあります。これは急性白血病に似た非常に悪性の病気で、通常は致命的です。

アナウンサー:診断時には、CML患者の85パーセントが慢性期にあります。標準的な治療薬は、グリベックとも呼ばれるイマチニブです。この集中治療では、分子上の特定部位でBCR-ABL酵素にイマチニブを結合させます。

グウェン・ニコルズ医師:キナーゼの中には、その活動に欠かせない、ATP結合部と呼ばれるエネルギー源があります。イマチニブ分子は、この結合部を完全にふさぐことにより、キナーゼ酵素の活動を阻止します。

アナウンサー:通常、イマチニブの副作用は軽いものです。

ニール・シャー医師/医学博士:一般的な副作用に、軽い吐き気があります。不快な筋痙攣が起こる場合もあります。

ウィリアム・G・ウィーダ医師/医学博士:イマチニブで発疹することもあります。肝酵素の増加や肝炎の原因になることや、体重増加、水腫、むくみ、体液鬱滞を起こすこともあります。

アナウンサー:非常に稀な副作用として、心不全のリスクも報告されています。大変珍しいケースですが、イマチニブの副作用が激しいため、服用を中止しなければならないことも時にはあります。ほとんどの患者の症状は、グリベックでコントロールできます。実際、グリベックで5年間治療した患者の約90%が順調な反応を続けています。しかし、少数の患者は、一定期間の経過後にイマチニブの効果がなくなり、病気が再発します。

ウィリアム・G・ウィーダ医師/医学博士:再発とは、患者が(イマチニブなどで)治療を受けており、有効用量の薬を服用しているにもかかわらず、白血病が再発して進行することです。白血球が増加するか、染色体異常であるフィラデルフィア染色体を持つ細胞が脊髄中に認められます。

アナウンサー:また、少数ではありますが、イマチニブ耐性を発現するか、最初からイマニチブが効かない患者もいます。

スティーブン・オブライエン医学士/医学博士:これは一次耐性として定義されます。つまり、特定の患者で好反応をまったく得られないケースです。血液学的完全寛解を得られない、血球数が正常に戻らない、1年間投与しても染色体が減らないなど、さまざまなケースがあります。その一方で、イマチニブによく反応した患者が、数ヶ月から数年服用した後に、同じ用量で正常な血球数を突然維持できなくなり、二次現象としての耐性を示すこともあります。

アナウンサー:耐性の理由のひとつとして、BCR-ABL変異酵素の増殖が考えられます。この過程を遺伝子増幅と呼びます。

スティーブン・ナイマー医師:通常、CML細胞には1個のBCR-ABL遺伝子が含まれますが、この細胞が増幅することがあります。たとえば、このBCR-ABLのコピーが20個生成されると、細胞内のBCR-ABLが20倍になるため、イマチニブによる完全阻害が不可能になり、細胞が生き残る可能性があります。

アナウンサー:薬の増量により、この種の耐性を克服できることもあります。

スティーブン・ナイマー医師:このような状況では、イマチニブの用量を増やすだけで反応を回復できることが多いのです。

アナウンサー:ほとんどの耐性は、点突然変異と呼ばれる新たな遺伝子変異によって起こります。

ニール・シャー医師/医学博士:点突然変異は、イマチニブが結合するキナーゼドメインであるBCR-ABL結合部位の微妙な変化で、耐性症例のほとんどを占めています。

ウィリアム・G・ウィーダ医師/医学博士:細胞が突然変異してこの蛋白質を変化させるため、阻害剤がターゲットに適合しなくなるか、ターゲットでの効き目がなくなります。そして、細胞が耐性を発現するため、イマチニブがターゲットを攻撃できなくなります。阻害ターゲットに対する効力が消えてしまうのです。

ニール・シャー医師/医学博士:イマチニブに耐えられない方や、イマチニブに病気が反応しなくなった方は、別の種類の治療が必要です。現在は、FDAが認可したダサチニブを使った治療法のほか、臨床試験で評価中の研究用チロシンキナーゼ阻害剤がたくさんあります。

アナウンサー:さらに、幹細胞移植のオプションを検討できるかもしれません。ほとんどのCML患者にとって、イマチニブは依然として重要な治療法ですが、他のオプションが必要な時はさまざまな治療法を選ぶことができます。

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